配慮

運動会を考えます。

 

伝統的な種目があります。

綱引き、玉入れ、障害走などがあります。

そのほかに100m競走もあります。リレーもあります。

中でも、綱引きや玉入れはとてもよく考えられた種目だと思います。

運動会と言えば、走ることがどうしても中心になりがちです。

速く走る子供が花形になるのです。

これはこれでいいと思います。

でも、速く走れる子供ばかりではありません。走ることが苦手な子、走ることが嫌いな子供もいます。

綱引きなら、走ることが苦手な子供で嫌いな子供でも活躍できます。

玉入れもそうです。障害走では、意外な子供が活躍したりします。

走ることが得意という一つの価値観ですべての種目が統一されることのないような配慮がされていました。様々な能力が発揮できる場所があったわけです。

障害走ではただ速く走るという事ではなく、予想外の順位が発生するような仕組みがありました。

徒競走とリレーでは、走る能力だけが活躍します。走れない子供には活躍の場がありません。

私は、そんな運動会を見ていて、

「配慮が足りないなあ」

と感じています。口では

「全員が主役」

なんて言っていますが、全然違っています。

全員を主役にしたいなら、教師が全員が活躍できる価値観を持っていないとだめです。

せめて、価値観を一つにしない配慮を持ちたいと思っています。

そういうところを子供たちも保護者も見ているのだと思っています。