子供は変えられない

『学び合い』では常識です。

「子供は変えられない」

問題行動が目立つと、その子を変えようとします。

何とかその子供の問題行動をなくそうと努力します。

当たり前です。

でも、なかなか変えられない。変えられないから余計に強い指導をする。または、強い指導ができる教師が対応する。弱腰の教師は指導から排除される。

それで、子供に何が残るかと言えば、

「強い指導には従う」

という態度が残る。

子供が学習するわけです。

だから、問題行動を続ける子供は、強い態度で今度は教師に向かう。弱い指導をすると、余計に向かってくる。

強い指導をすると、人は言うことを聞くのだと学習してしまいます。

 

結局、変えられるのは子供たち同士の関係です。子供たち同士の関係を変えて、教師の味方を増やすのが一番です。

味方を増やすのは、桃太郎と一緒で、教師の味方になった方が得らしいと思わせることだと思っています。

「馬鹿なことをやっていると、損をする。」

でもいい。損得勘定で、子供たちの多くが教師の味方になれば、問題行動を起こす子供は動きが取れなくなります。

子供が一番恐れていること、自分が子供集団から切られてしまうという恐怖です。

『学び合い』は「一人も見捨てません」。

だから、問題行動を起こす子供をそのまま切り捨てることはしません。

ただ、自分たちの利益は守ろうとします。

利益を守りつつ、何とか集団に引き込もうとします。

ここが一番しんどいところです。

 

自分がやってきたことを『学び合い』の考え方で振り返ってみれば、『学び合い』の考え方が一番当たっていたのだと感じています。

もう30年以上も昔の話です。