ボタンの掛け違い

学級担任として、私はかなり用心深いと思います。

子供たち、保護者とのボタンの掛け違いは絶対に避けなければなりません。

「こういう意図だった」

と説明しても、一度掛け違えたボタンは戻すのにものすごく時間がかかります。

時間がかかりすぎて、学年内に終わらないという場合もあります。

掛け違えたまま、担任を離れるという場合もあります。

私も、クラス全体ではありませんが、一部の保護者との結局わかり合えないまま、1年を終わらせたことがあります。

一度や二度ではありません。

とにかく、保護者からの要望や欲求をよく聞きます。

できることはやるけれど、できないことがあります。

できないことがお互いにあるので、そういう場合にどういう道筋を見つけるのか、これはお互いにかなりしんどい交渉です。そのしんどい交渉を乗り切らなければならない状況になったときに、どういう目標なら共有できるのか、お互いの交渉の力が試されます。

一度決裂してしまうと、修復はまずもって無理と思った方がいい場合もあります。

あとは、できることを誠実につづけるしかありません。

 

 

教師の仕事のしんどさの一部は、こういうところにあるように思います。