増える仕事

今日は夏休み恒例の教育課程説明会の伝達研修会。

文科省の話を聞いてきた方が、集まった各担当に伝達し、それを各校でまた伝達するという研修会。もう長い歴史を持つ研修会です。

昨年に引き続き、コロナの感染防止のため、動画を視聴し、それを報告するという形になりました。

毎回同じことを感じます。

「言うとおりにやったら、家に帰れなくなる」

仕事を増やす方向の話しかありません。

「社会科ではこれをやってください」

「理科ではこれをやってください」

「英語ではこれをやってください」

と各教科で

「これをやってください」

が続きます。

私はその内容より

「これをやってください」

と増えていく仕事を考えていました。

「今やっていることの何かを減らして、これをやってください」

という話はないのだろうか、と思っていましたが、最後までありませんでした。

結局、増えていく仕事ですから、何も変わらないのです。

増やしようがないのですから、何も変わりません。

こんなことをやっていて

「定時退勤」

なんて“絵に描いた餅”になってしまいます。

 

 

『学び合い』は、徹底的に削る発想です。

だからすごい。

『学び合い』を始めたら、何かを加えるということはありません。

ひたすら、削っていく。教えることすら削るのですから、大変な決意が必要になります。

だから、『学び合い』をやっていると楽そうに見えます。

従来の発想の中で考えれば、ずっと楽になります。仕事量は格段に減ります。自分の時間も十分に取れるようになります。

でも、教師としての仕事は、別のところに移動します。

私の場合は、授業についての発想が一番の仕事です。

「どういう目標を作ったら、『学び合い』が発展するのか」

「これ以上、『学び合い』が進んで行く発想はあるのか」

といつも自分を点検している自分がいます。

1年に何回か、天から何かが降ってくるような感覚を覚えることがあります。

「こんな発想があったのか」

という感じです。

教育課程の伝達講習も、一度くらい

「削ってください」

と提案することはないのでしょうか。

削るのは、こちらに任されているということなのでしょう。