評価について
ある同志から相談を頂きました。
校内研修で、評価の研究をしているだが、振り返りをすることで学力は上がるのですか。
子供たちに、どのように振り返りをしたら良いか、いい助言がありますか。
振り返りですから、自己評価についての話です。
自己評価で学力は上がりますか、という問いです。
私は
「上がります」
と答えました。というより、自己評価以外で上がる方法があるのかと思います。
そもそも、評価とは何でしょうか。
評価の目的は何でしょうか。
子供たちに、そのそもそもを語っているのでしょうか。
「自己評価の目的は、…。」
ときちんと語っていれば、子供たちは自己評価をして、学習を改善します。
自分の学習を振り返って、改善点を見つけて、次の学習に生かすことこそが、評価であるわけです。
だから、自己評価で学力は必ず向上します。
学力が向上しない評価は、評価の活動ではないのです。
私は、この振り返りのときには、学習の目標がとても大切であると思っています。
その目標を達成したかを自分で評価する。目標に十分達していれば、自己評価が高くなるのです。この評価活動では、評価規準も公開して、その評価規準に照らして自己評価すれば間違いありません。
この時に、近くの友達に
「俺の学習どうだった?」
と聞いて、お互いの学習を評価し合えば、相互評価も加わって、とても良い評価になります。
「次の時間、お互いに頑張ろうぜ」
となれば、最高です。
目標を意識しない評価であれば、所詮振り返りは、自分の印象をかくだけです。
「頑張りました。」
「楽しかったです」
となるだけです。
これでは、学力向上は望めない。
いかに、目標に対する評価をするか。
目標準拠評価です。
さらに言えば、自己評価する力をつけるということは、メタ思考の力をつけることにもなります。自分の学習を、もう一人の自分が評価する、もう一人の次元の違う自分を自分の中に育てるということです。メタ思考を意識して、育てていくという場面はあまりありません。でも、自分の中に、もう一人の自分を置くという作業は、大変に知的な学習でもあります。
評価のことを考えると、いろいろに楽しくなります。