ある方から、
「授業が全く変わっていない」
というお話を伺いました。
データで裏付けられた数値ではありません。授業を参観しての感じ方ですが、私はかなり当たっていると思っています。
私も、授業を参観して、多くの一斉授業を見ています。
この傾向は、ますますひどくなっているとも感じています。
コロナの休校で時数がギリギリになっているという教師の都合もあるでしょう。
「子供たちに任せて、終わらなくなったらどうしよう」
と考えて、すべて自分で準備して進めているという事情もあるでしょう。
子供たちが自由に話し合う環境が整っていないという事情もあるでしょう。
一斉授業に見えても、『学び合い』が成立しているという授業もあります。
『学び合い』は考え方ですから。授業の形ではありません。
数年前、西川先生のご講演で「アクティブ・ラーニング」の話を伺ったときの衝撃を忘れていません。
これで、大きな変化が生まれると感じ、自信をもって『学び合い』をやってきました。
その後「対話的主体的で深い学び」と言い換えられ、すっかり骨抜きになり、今や「アクティブ・ラーニング」は忘れ去られています。
でも、私は、とても大切な提案だったと思っています。
私が最近心配なのは、一斉授業に慣れてしまった子供たちの将来です。
与えられた課題なら、正確に答えを出す習慣を身につけています。
そういう子供たちの力を変えようとして、始まったはずなのに結局何も変わっていかなかった。
子供たちの将来が気がかりです。