強い指導

私は強い指導に憧れていました。

「子供たちに有無を言わせない」

とでも言えば良いでしょうか。実際に、とても強い指導をしてきました。

強い指導をするために努力もしました。

そして、あるとき、その指導を捨てました。

『学び合い』に出会うのは、強い指導を捨てた後でした。

今は、今年定年を迎える一教師として、全く強い指導をしていません。

教室の主導権の大部分を子供たちに渡してあります。

タブレットが使えるようになって、授業の形は一変しました。

タブレットに授業をさせてはならない」

と言われましたが、もうタブレットが授業をしています。

私の仕事は、子供たちに授業の目標を語ることと、その授業の評価をすることです。

これって、『学び合い』の教師の仕事にぴったりです。

子供たちは、自由にタブレットを使い、友達と話し合い、学習を進めています。

私は、そんな子供たちの学習の様子を静かに見ています。

時にはトラブルが発生します。その対応をすることもあります。

強い指導とは、すでに無縁です。

そのうちに、子供たちが、私を教師として認めることをやめ、完全に子供たちが中心になる教室になる予定です。